第2章 : 夢の代価 | |||||||||||||||||||||||
ブライダルフェアーから帰ってきたひなとあつしは、もらってきた資料に目を通し始めた。 引き出物のカタログ、式場のカタログ、披露宴に用意される料理のカタログetc…。 そして、ひときわその存在感を感じさせるカタログがあった。 ご婚礼料金表 そう。ワシらが真っ先に見なければいけないカタログだ。 「結局の所、いくらぐらいで式が挙げられるのかな」 「試しに計算してみよっか」 震える手に電卓を握り締めて計算開始。 とはいっても、今現在手元にある料金表は、ロックハート城が今年の8月に新しくオープンする BELLA−VITAという結婚式場のものなのだ。 とりあえず、同封されていた見積表にざっと目を通す。 100名で2,388,225円と書いてある。 …? いち、じゅう、ひゃく、せん…。 にひゃくさんじゅうはちまんはっせんにひゃくにじゅうごえん!? いやいや、ちょっと待て。 ワシらの結婚式は、気合入れて招待しても50人がいいところだ。 つまり、単純に計算しても100万円ちょいぐらいだろう。 ちょっぴり安心したところで、今度こそ計算開始。 |
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ひいぃぃぃぃぃぃッ!! 梅図かずおのマンガのキャラみたいな顔で叫ぶひなとあつし。 予想額の1.5倍じゃないか! しかもこれはどんぶり勘定。 本当の計算では、はるかにこの額を上回ることが予想される。 つまり、予算は2,000,000円弱。 …やばいよ、ママン。 電卓を握り締めて倒れ伏すひな。 電卓がはじきだした金額を見て遠い眼をしてトランス状態のあつし。 ワシらの肩に夢の代価の重さがのしかかっていった。 |
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電卓によって思わぬ現実パンチをくらったひなとあつし。 預金もない2人にとって、挙式は夢のまた夢なのか?! 次回「結婚への道」は「ブライダルフェアー・リベンジ」をお送りします。 |
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